1,あっさり宣告される 2015年5月14日(木)
- 「小滝さん ここ、がんになってましたね。」
GW明けの5月14日(木)13:30、Aクリニックの診療所で僕はあっさりがん宣告された。
「このかどのところね、胃角部というんですがここに薄く砂をまいたように病変がありますね。生検でがんと結果が出ました。」と胃カメラの写真を見ながら先生(女医さん)。
「このタイプは内視鏡では取れませんから手術が必要です。」
「あのー いつ頃手術受けたらいいんでしょう?」
(来るものが来たかぁ・・)先生のあっさりした口調につられたのか、ほとんどショックはなかった。
「正直言ってあんまり人相の良くないガンですから、そうのんびりしてられません。できれば月内に入院したほうがいいですよ。希望の病院を言ってくれればすぐ紹介状書きますから。」
「なるほど・・分かりました。信頼している従兄の医者がいるので相談させてください。ところで手術してどのくらいで社会復帰できます?」
「まあ、病気が病気だから・・開腹だったらあんまりあせらず秋ぐらいを目標にしたらどうですか?」
(3〜4ヶ月ってところか・・今年はゴルフできなくなっちゃうな・・)
なぜかそんなのんびりした思いが自然と頭に浮かぶ。
電話をしようと診療所のある12階からエレベータで2階のテラスに降りる。
空いているテーブルを探したがどこも一杯。
(立ったまんまでこんな重要な話をしなきゃないのか・・)
少し情けない気分になりながらも電話をかけると、家人が出る。
「あ、もしもし。いま検査結果聞いたら、がんだって。手術しなきゃないらしい。」
「え〜っ、ホントなの?」
「いくらなんでもそんな冗談言わないよ。まず従兄のKちゃんに電話して病院紹介してもらうから。」
「手術だけで大丈夫なの?他になんにも言われてないの?」
「初期から中期のⅡb型っていう胃がんだって。調べてみないとわからないこともあるけど、手術して、もしかすると抗がん剤を1年くらい飲むことになるかもしれないって。とりあえず入院までは普段通り生活してていいってさ。だから予定通り会合に行くけど、早く帰るよ。」
「うん、わかった。」
そんなことから、唐突に僕とがんとの短いお付き合いが始まったのだった。